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スマホを持った青年 透過素材 表情差分

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〔キャラクター名 塩谷爽(しおや そう)〕
電気工学を学ぶ専門学校に通う19歳の学生。

数年前に親が離婚した際は母親についてきた。
父親は事業で大きな成功を収めていため多額な養育費と援助金を与えられて何不自由なく育ってきた。

ゲーム(プレイする方)に興味があり、外では携帯機で遊んで自宅では据え置きゲーム機でゲームを楽しんでいる。

ゲーム制作にも多少興味があり、簡単なアプリゲームなら自分だけで作ってしまうほどの技術を持っている。


好き:ゲーム、エビフライ
嫌い:文系の勉強

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学校の授業が終わり、爽は今日もゲーム仲間の「熊田多玖夫」と共にゲームで遊んでいた。

今日の対戦はソーシャルゲームとして配信されている「スイセイのカナタ」
タッチ操作でお手軽に楽しめる「レースゲーム」だ。

パーツを集めて自分だけの機体を作り、宇宙を舞台にしたコースを飛んだり走り回ったりするハチャメチャレースゲーム。
ネット掲示板やSNSでは日夜コースのショートカットや小技が模索されている大人気ゲームである。

今日の目的は新たなショートカットを発見すること。
皆がこのゲームのショートカットや技を見つけようとするのには理由があり、月に1度開催されるグランプリの上位者には実際に賞金が支払われるのだ。

この賞金で生計を立てるプレイヤーは「カナター」と呼ばれており、全スイセイのカタナプレイヤーの憧れの的である。


爽の目的も上位への入賞だが賞金が目当てではない。
単純に自分が発見した技やテクニックで1位になりたかったのだ。

というわけで、最近はこの「スイセイのカナタ」をこれでもかとやり込んでいるのだった。

爽が最近見つけたのはスピードを最大まで強化した機体でコース序盤のオブジェクトに突撃することで大きく吹っ飛びそのままゴール手前まで移動してしまうバグにも見えるショートカットだ。

グランプリ本番で出来れば上位に入賞できること間違いなしだが、飛ばされている空中での操作を間違えばコースアウトしてしまい、本番ではそのまま失格になってしまうのだ。

いわば一か八かのギャンブル技だが、グランプリ当日まで少しでも技の成功率を上げるために練習を繰り返す爽であった。



そしてグランプリ当日、爽は多玖夫と共にグランプリに参加。
グランプリに参加しているプレイヤーは予選で上位に入っていた合計1000人。

多玖夫も同じショートカット技を練習しており、2人で挑戦することで少しでも成功率を上げようという作戦だ。
上手くいけば2人での入賞も期待できる。


そして始まったレース。
皆思い思いにルートを選んで進んでいく。

そんな中、あえて止まったままの爽と多玖夫の機体。

ショートカットの技を使用している際に他のプレイヤーがいると意図しない動きをしたり、ぶつかってしまってルートが変わってしまう危険があるのだ。

他のプレイヤーがすっかり画面から見えなくなった頃、やっと二人の機体は発進した。
目指すはコース序盤のゲームのマスコットキャラクター「カナタくん」の銅像のオブジェクトだ。

星形に似たカナタくんの形状を利用し大ジャンプを狙うのだ。

爽の機体は最高速でカナタくんの出っ張った部分にに突撃。
そして出っ張りをカタパルトのように利用し上空に舞い飛んだ。
後に続く多玖夫。

爽の機体通常の操作では絶対に届かないほどの高さにいる。
先に発進したプレイヤー達の機体が進んでいるのが見える。


これは上手く決まったルートだ。
爽は確信した。

後ろからは多玖夫の機体がついてきている。
これは2人での入賞も期待できる。


が、思いもよらないことが起こる。

いつもなら下降していくはずのルートに差し掛かったのに、爽達の機体は一向に下降していかない。

ゴールの上を通り過ぎてしまい、背景やオブジェクトが描画されない未知のエリアまで来てしまう。

「ははははは!」

笑い声をあげる爽。

入賞は逃してしまったが、誰も見たことが無いであろうコースの道の部分が見れるというのはある意味入賞するよりも難しいことかもしれない。

画面を録画しようとする爽。

しかし、違和感に気付く。
体が動かない。声も出せない。

ただ、画面を凝視して止まってしまっている。

同室にいる多玖夫も同じようになっているのだろうか…。


爽はひたすら闇が続く画面をただ見ていることしかできなかった。





気が付く爽。

体も動く。声も出るようだ。
辺りを見回すとまるで自分たちが住んでいた都市の一部のような場所にいることに気付く。


多玖夫は涙を流しながら地面に座り込んでいる。

そのとき爽も泣きそうになっていた。


ゲームで入賞を逃したから?
違う。

その場所の空気感が明らかに現実とは違ったからである。

風も吹いていない、街のざわめきも聞こえない。
遠くには人であって人間でない何かが歩いているのが見える。


爽はその場所に心当たりがあった。

「イジゲンサーバー」

母親と離婚した父親……であった男が作っていたものだ。

これまでとは全く異なる次元のゲームとして、爽もイジゲンサーバーのプロジェクトには注目していたのだ。

世界に向けて公開されたイジゲンサーバープロジェクトの途中経過のデモにこの場所が「エントランス」として映像に映っていたのを爽は覚えていた。

だが、そのイジゲンサーバーはすでに存在しない。
その唯一の開発者である「Dr.フジヤマ」はすでにこの世にいないからだ。


爽は震えていた。
未知の空間に恐怖しているからではない。

天才ゲームクリエイター「Dr.フジヤマ」が残した最後の作品。
世に出ることは無く、誰一人遊んだ人物がいなかったそのゲームを遊ぶことができるかもしれないという歓喜の震えだった。


その異空間に何があるのか、父親であった人物は最後にどんな作品を残していったのか?

ゲーム好きの青年たちは異空間の探索を始める。



また二人、現実から迷い込んでしまった。
このイジゲンサーバーへ。


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