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スマホを持った少年 透過素材 表情差分

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〔キャラクター名 藤山光輝(ふじやま こうき)〕

高校2年生。
幼い頃からプログラマーだった父の影響で意識せずともプログラムや電子工学について学んできた。
小学1年生の時点で簡単なアプリなら作ってしまえるだけの技術を持っていた。

その知識や技術の代償か、人とのコミュニケーションは大の苦手。ネット上のチャットでは饒舌だが現実ではまるで喋れない。


中学生の頃に両親が離婚した際は、兄と共に母親についていくのではなく、父親についてきた。


好き:おでん、ゲーム、PC作業

嫌い:馴れ馴れしい人、停電

ストーリーを読む



天才と呼ばれたゲームプログラマー「Dr.フジヤマ」の息子の一人。

フジヤマがこれまでとは別次元のゲームとして開発を始めた「イジゲンサーバー」プロジェクトの発足の際に両親が離婚した。
兄の「爽」は母親の方へ行き、光輝は父親であるDr.フジヤマこと「藤山昇」の方へついてきたのだった。


離婚後、フジヤマと光輝はイジゲンサーバーを開発するための施設でもあるラボで生活していた。

イジゲンサーバーの開発現場と光輝が生活する部分は隔離されており、同居しているとは言えども二人が会話することもめったになかった。

学校に通い、帰宅時に生活に必要なものを買ってきて、夜に食材を調理して食べる、その後は自由な時間を過ごすというのが中学生だった光輝の生活リズムになっていた。


光輝が父に頼るのは親の署名が必要になる時などのみで、まるで一人暮らしのような生活を送っていた。


イジゲンサーバーの完成が間近になっていた頃、光輝はフジヤマにプロジェクトの開発現場に招かれた。

開発者であるフジヤマ自身しか読めない言語でプログラムされたそのシステムは、精神を電子化してサーバーに送信することで仮想空間で現実のように過ごすことができるというもの。

光輝はテストに付き合ってほしいとして現場に呼ばれたのだった。

親子だというのに淡白な口調で説明するフジヤマ。

まるで学校の教師に受け答えするかのように応じる光輝。


説明の途中に渡されたのはありふれた携帯電話だった。

それにインストールされているアプリを使用することでイジゲンサーバーにアクセスすることができるのだという。

椅子に腰かけてアプリを起動し、ログインを試みる光輝。
まるで睡魔に飲まれるような心地で意識が失われてゆく。






目を覚ますと、大きな都市部の中心にいた。


見覚えがある場所だ。

人影ひとつなく賑やかさこそないが、そこは幼い頃によく家族で遊びに来ていた電気街だった。
現実では既に都市開発の一環として地図から無くなっている場所だ。

あのころは、毎週ここに買い物に来ていた。
兄弟でさんざん我儘を言ってゲームソフトや技術本を買ってもらっていたな。




「よくできてるだろ?」
思い出にふけっているとフジヤマもログインしてきた。

「こいつが完成して、リリースまで行けば、ここもまた賑やかになるだろう」

光輝は父親の方を見て、小さくうなずくと、街を見て回り始めた。

フジヤマはニヤリと笑うと「ゆっくりしてけよ」と言葉を残してログアウトしていった。



現実と見間違うほどによくできた可能空間だ。
まるであの頃のあの時間を切り取ってきたような。

ふと自販機が目に映った。

これも懐かしい。
電気街を一通り見て回ったら最後にこの自販機で「おでん缶」を買って食べた。

自販機をじっくり見てみると、おでん缶のサンプルの下には「0」と書かれたボタンが光っている。

現実の自販機なら本来金額が書かれている部分だが、ここが0だということは無料ということだろうか?

光輝はボタンを押してみた。

ゴトッ!

ずっしりと思い缶の音がした。

缶を手に取るとほんのりと温かい。

昔は開けるのに手を焼いていた固い蓋は少し力を入れるだけでいとも簡単に開いた。
それと同時に香る、出汁の匂いはまるでここが仮想空間であることを忘れてしまうかのような錯覚を呼んだ。


自販機に備え付けてあった竹串を手に取り、味を確かめようとしたその時……。

いつの間にか研究所に戻っていた。

「味覚に作用するプログラムはまだできてないんだ、匂いまではできてるんだけどな」

朦朧とする意識の中でそう聞こえた。



数秒すれば意識がはっきりしてくる。
立ち上がって部屋から出ようとすると。


「実験は成功だよ、ありがとな光輝」

小さな声でそう聞こえた気がした。







Dr.フジヤマ、いや、父親が作りたいものは自分自身が主人公になれる究極のゲームだ。

父親が作りたいものがなんとなくわかった気がした光輝であった。






数か月後、イジゲンサーバーのリリースはいよいよ現実味を帯びたものになって来ていた。
フジヤマは日夜、イジゲンサーバー向けのソフトを開発しているらしい。

世界中でリリースが待たれる。
たった一人、ゲーム部分ではないといえプロト版を遊んだ光輝もリリースを待ち望むファンの内の一人だ。


ある日、授業を終えてラボでの帰路で光輝は見ず知らずの女性に話しかけられた。

何やら父に用があるらしいが、父親は息子である自分すら滅多に相手をしてくれないような人だ。

光輝は女性を軽くあしらって帰った。



次の日の朝、光輝が目覚めるといつもは固く閉ざされているイジゲンサーバーの開発現場への扉が開かれていた。


「イジゲンサーバーが完成したのか!?」そんな期待を胸におそるおそる研究室を覗いてみる。


フジヤマは椅子に腰かけたまま動かない。

研究室内は随分と荒れている。


椅子に腰かけた父親の方は動いていない。
サーバーにアクセス中は呼吸まで止まるのだろうか?


いや、そんなはずはない。
サーバーにアクセスしている間も現実での体は生きているはずだ。
じゃないと現実には戻ってくることができない。


父親の肩を揺する光輝。

最初は片手で触れる程度の力だった。

目を覚まさない。

両手で力強く揺らす。

目を覚まさない。

腕を引っ張ってみる。

目を覚まさない。


光輝は父親の手首を強く握ってみた。

冷たくなった手は一切の脈拍も感じなかった。









父親は死んだ。

父親、Dr.フジヤマの最後の作品イジゲンサーバーも世に出ることはなく研究所の奥で眠り続けることになった。

「自ら命を絶った」「過労死」「実験中の事故」「何者かの陰謀」

世間では様々な死因が推測されている。


光輝自身も警察の取り調べを受けた。


光輝も第三者が父親に手を掛けたものだと推測していた。
なぜなら、サーバーを管理するためのソフトやログインするためのアプリのシステムも壊されていたからだ。




とはいえ犯人の目星もつかない、本当にただの過労死であったという可能性もある。
研究所への侵入を許した、父親の大量不良に気付けなかった…。

どちらの場合にも自分に非がある。光輝は責任を感じて苦しんでいた。







いや、よく考えてみよう。
精神をサーバーに送った状態で現実の体が死んだのであれば、サーバー内、つまりあの仮想空間内に今も父親は生きているのではないだろうか?

光輝は残されていた開発の資料や一度だけログインしたことがある自分の体験をもとに、イジゲンサーバーにログインするためのアプリの開発に取り掛かる。

バックアップファイルのほとんどは失われていたが、残されていたわずかなデータをもとにアプリを完成させた。

しかしこのアプリには欠陥があった。


ログアウトが実装されていないのだ。

さらに転送場所の座標を設定できないので仮想空間内のどこに転送されるかも分からないのだ。

サーバー内でログアウトする方法を見つけることができなければ自分も父親と同じようになってしまうかもしれない。

アプリが完成したのはよいものの、なかなか実行に移せずにいたまま数日が過ぎた。


数日後、ゲームプレイ中にプレイヤーが昏睡したまま目を覚まさなくなるという現象が各地で報告されるようになる。


ニュースで報道されていたその現象がイジゲンサーバーにログインしていた自分が感じた現象と近いことに気付いた光輝は、この現象にイジゲンサーバーが関係しているのではないかと調査を進める。




その現象の被害者に、実の兄である「塩谷爽」が含まれていることを知り、ついにイジゲンサーバーへログインする覚悟を決める。










迷い込むのではなく自分の意志で乗り込む。

父と兄を救うため。

そしてイジゲンサーバーの完成を見届けるため。

少年と未知の空間に迷い込んだ者たちの長い探索が始まった。





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