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【怪異ネットワーク】有難き隣人の怪

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さくらこ

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有難き隣人の怪


部屋主 シラユキ@大福

シラユキ@大福です、よろしくお願いします

ようこそ、シラユキ@大福さん

パステルプルー ほりみちこ きさらむが入室しました

よろしくね

よろしくおねがいします

よろしくお願いいたします

今日は私たち家族が5年前まで住んでいた地域で見た人についての話です

人?怪異じゃないの?

うーん、実は人ではないんだよね

話を聞いていると、追々正体が分かるということでしょうか

そんな感じだね、早速お話を始めます

楽しみ

それじゃ、改めて…
私たち家族が5年前まで住んでいた地域で見た人についての話です

その人が現れる少し前、地震の影響で山が崩れて、周辺の建物も壊れてしまったんです

どんな建物なの

古い民家とか神社だね
亡くなった人も結構いたんだ

かなり大きい地震だったんですね…シラユキさんは大丈夫でしたか?

地震の影響は山の付近だけだったからね、山から離れた方に家があった私たちの家族は大丈夫だったよ

壊れた民家は別の場所に建て直すことになったんだけど、神社だけは同じ場所に建て直すことになったんだよ

神社って言うと、神様のお家だもんね
神様を勝手に引っ越しさせるわけにはいかないっていうことかな

そうかもね、山崩れからしばらくしてから町の皆で協力して神社の復興作業が始まったんだ

それとは別の話で、私たちが住んでいた家の隣の家は、売られたままになっていて数年も誰が住んでいなかったんだ

もしかして幽霊が住んでいたから誰も家を買わなかったとか?

いや、結構山の中だったし、わざわざその地域に引っ越してくる人がいないから、ずっと空き家になっていたんだと思うよ、その家以外にも空き家はいっぱいあったし

でね、復興作業の話に戻って、神社復興のために町の外からも色々な人がボランティアで集まってくれたんだ

それなら神社もすぐに元通りになりそうだね

でね、家主さんの計らいで町の空き家を、ボランティアの人のために一時的に貸すことになったんだよ

それで、私たちの家の隣にも復興作業中だけ人が住むことになったんだ

その隣人さんが今回の主役でしょうか?

そうだね、この後色々あるんだよ

でも、ボランティアの為に来てくれているんだったら悪い人じゃないはずだよね

隣人さんは毎日朝早くから神社の復興作業に出かけてて、それに帰ってくるのも夜遅くらしくて、その当時小学校に通ってた私とは会うことはなかったんだ

その方、お仕事などは大丈夫なのでしょうか?

長期休暇を取ってまで来てくれてるのかな

どうなんだろうね、とにかくしばらくの間、私はその隣人さんと会うことはなかったんだ

復興作業が進んで数日、私たちは復興作業してくれてる人のために、休日にお母さんとおにぎりをたくさん作って差し入れとして持ってくことになったんだ

そのときはじめて壊れている神社を見たんだ
既に復興作業が始まって数週間経っていたけど、まだ瓦礫を退ける作業をしていて、私たちは近づいたら危ないと言って近づけさせてもらえなかったんだ

またどこが崩れるか分からないもんね、仕方ないよ

お父さんも復興作業に参加しててね、お父さんも他の人たちと一緒に岩を退けたりしてたよ

本当にたくさんの人が来てくれていたけど、一番驚いたのは大きな岩を一人で持ち上げて運んでいた人がいたことかな、顔はよく見えなかったけど

すごいなー

その日、私とお母さんはおにぎりだけを渡して帰ったんだ、また来週もおにぎりを持ってくるって約束してね

その頃、隣の家は、人が住んでいるというのに静かなままだったよ

隣人さんは丸一日、復興作業してくれてるんだもんね
完全に寝るためだけの家になってるのかな

実を言うと、私達もそこまで隣人さんのことは気にかけてなかったんだ
「復興作業を頑張ってくれている優しい人」としか思ってなかったんだ

お父さんもお母さんも「隣人さんに迷惑をかけちゃだめだよ」って言ってたし、私はなるべく隣の家と隣人さんには迷惑をかけないように過ごしていたんだ
正直、見ず知らずの人が突然隣の家に住むってなったからちょっと怖い感じもしてたよ

知らない人が突然隣の家に住むとなると、緊張しちゃいますよね

その後も平和な日が続いてね、神社も順調に復興していったんだ

神社の瓦礫が退け終わって、内装の復興が始まっていた頃、私達も差し入れの時には建物の中まで入っていいってことになったんだ

人がたくさん集まってくれているおかげで復興も早いね

その頃になると町の外から来たボランティアの人は、隣人さんを除いて帰ってて、復興作業に携わっている人も減ってたんだ

殆どの人が、休日だけ復興作業に参加しているっていう感じだったんだけど、隣人さんだけは違ってね、平日でも一人で復興作業をしてくれてるって話を聞いたんだ

隣人さん、ほんとにずっと復興作業を頑張ってくれてるんだね

わざわざ町外から来てくださって、そこまでしてくださるなんて本当に優しい方ですね

ちゃんとご飯食べてるのかな

皆で差し入れのおにぎりを食べてると、奥の部屋で作業をしている人がいたんだ
お父さんに聞くと、その人が隣人さんで「人前に出るのが恥ずかしい」んだって

後ろ姿しか見てないけど、まるで熊なんじゃないかってくらいに大きな体だったよ

気は優しくて力持ちって感じだね

うん、神社を埋めてた土や岩の大半も隣人さんが退けてくれたんだって

おしゃべりしながらおにぎりを食べていると、なぜかみんな「おかか」のおにぎりを残すんだよ

おかか美味しいのになんでだろ

なんでも、隣人さんがおかかの具が好きだから、後から隣人さんに上げるために残してるんだって

隣人さんも皆さんと一緒に食べればよいのに…

相当の恥ずかしがり屋さんだね

頑張っている隣人さんのために、私はおにぎりを持って行ってあげることにしたんだ

皆「作業の邪魔になるから駄目だ」なんて言ったけど、私は持っていくことにしたよ
私の手で作ったおにぎりだし、私の手で渡したかったんだ

それに、神社を直してくれてありがとうっていうのも言ってないし、隣人としての挨拶もまだだったからね

私はおかかのおにぎりを両手に持って、隣人さんが作業している奥の部屋に走っていたんだ

私が部屋に入ると、隣人さんはこちらを向いた

隣人さん

部屋が暗いってのと、隣人さんの背が高いので、隣人さんの顔はよくわからななかったけど、私は自己紹介と神社を直してくれてありがとうと伝えると、両手に持ったおにぎりを差し出したんだ

受け取ってくれるかな

「挨拶が遅れてごめんね、お隣の家を借りてる猫山田です」
「君の作ってくれたおにぎりで、元気を貰ってるよ」

隣人さん、いや、猫山田さんはそう言うとおにぎりを受け取って、その場でむしゃむしゃとすごい速さで食べちゃいました

猫山田さんいい人そうだね

その場でおにぎりを食べちゃうなんて、猫山田さんもお腹が空いていたんですね

「もっとおにぎりありますよ」私がそう聞くと

猫山田さんは「今は作業に集中したいからあとで頂くよ」と言いました

猫山田さんは真面目な人なんだね

邪魔にならないように、私は部屋を出ました
部屋の外ではお父さんが青ざめたような表情で私を見ていました

「怒らせてないよね」お父さんが私に聞きました

お父さんは私が猫山田さんに悪戯をしたと思ったのかな
「悪いことしてないよ、おにぎり食べてもらっただけだよ」と私は返事をしました

それを聞くと、お父さんは私を帰して、猫山田さんのいる部屋に入っていきました

お父さん、なんだか怪しいね

その後、私はお母さんと家に帰りました

夜になると、作業を終えたお父さんが帰ってきて、一番に私に言いました「隣人さん、お礼を言ってたよ」と

悪いことをしてしまったと思って怒られると思っていた私は拍子抜けをくらいました

それから先も、休日になる度におにぎりをたくさん作って神社の復興作業をしている皆のために持っていきました
猫山田さんは相変わらず人前には出てこず、裏で復興作業をしてくれていたみたいです
邪魔になっちゃいけないので私は近付かないようにしていました

神社に訪れるたびに、綺麗になっていって、最終的には災害の前よりもきれいに直りました

最後に猫山田さんにお礼を言いたかったんだけど、復興作業が終わるとすぐに元の場所に帰っちゃったみたい

神社が元通りになってよかったですね

ボランティアで集まってくれた方と猫山田さんのおかげだね

神社が復興して、宮司や巫女さんも戻ってきて神社は完全に元通りになりました

宮司さんは復興作業中どうしてたのかな

宮司さんも復興作業に参加してたんだけどね、かなりおじいちゃんだったし、指示だけしてたみたい

皆で協力して神社を復興する…いい話でしたね

あれ…?怪異出てきてなくない?
でも、ハッピーエンドなお話もいいよね

あ、まだお話終わってないよ!続きがあるんだ

ごめん、焦っちゃった

私が紛らわしいことを言ったせいで…すいません

気にしないで、ここからは後日談なんだけどね
私は猫山田さんにお礼の手紙を出すことにしようとして、お父さんに猫山田さんの住所を聞いてみたんです

手紙か、それなら会うことはできないけどお礼の気持ちを伝えることができるね!

でもね、お父さんは猫山田さんの住所を教えてくれませんでした
住所を知らなかったのか、個人情報だから言ってはいけなかったのかは分かりませんが…

あちゃー、うまくはいかないか

お父さんは私に言います
「猫山田さんに会いたいのかい」

内心無理だと分かっていながら、それを聞いた私は頷きました

「今から会いに行こうか」

お父さんの口からは私の想像していない言葉が出て、私は驚きました

住所が分からないというのに会いに行けるというのは変わった話ですね

私は半信半疑で、黙ってお父さんについていきました
車で行くのかと思ったのに、徒歩で歩き続けて、私はからかわれているものだとばかり思っていました

歩いて着いた先は、毎週のように通っていたあの神社です

「もうここには猫山田さんはいないよ」
ため息交じりに私が言いましたが、父は神社の奥に進んでいきます

とうとう神社の一番奥、本殿まで来てしまいました
普段は本殿に勝手に入れないのですが、事前にお父さんが宮司さんに連絡していたらしく、入ってもいいとのことでした

宮司さんが扉を開き入っていくと、私達も後に続きます

本殿って?

神社の中でも「神様を祀っている」とても重要な場所のことですよ

復興作業が終わったばかりということもあり、本殿も綺麗でした
そんな本殿の奥に人影が見えます

宮司さんが蝋燭に火を灯すと、周囲が照らされて人影の正体が明らかになりました

木彫りの猫の木像の前にあの人がいました

猫山田さん

大きな体、頭は動物の「猫」そのものです

もしかして猫山田さんって神様だったの

私には分かりました、そこにいる人が猫山田さんなのだと
猫山田さんは喋りませんし、こちらに近付いてくることもありませんでしたが、優しい目でこちらを見ていました

「猫山田(びょうざんでん)様は人が苦手ですのでこのくらいに」
宮司さんはそう言って私達を本殿の外に出るように促します

「シャーッ!!!」本殿の奥から恐ろしい声がしました

その声の主は猫山田さんです
猫山田さんが私たちに「出ていけ」怒っている!?私はそう思いました

猫山田さん、恥ずかしがり屋じゃなくて人間嫌いだったんだ

宮司さん怖がって本殿から飛び出しました

神様を怒らせてしまった…

私達も本殿を出ようとします
でも最後に言いたかった「ありがとう」と

…言えたの

「猫山田さん、ありがとう!」私はそう言いながら本殿を出ました
後ろから宮司さんの驚いたような怒ったような声が聞こえましたが、私は満足でした

蝋燭の火は独りでに消え、宮司さんは急いで本殿の扉を閉じました

でも、見えたんです

扉が閉じる瞬間、奥に光る2つの光
きっと猫山田さんの目です

その光はとてもやさしい感じがしました

私が都合のいいように解釈しただけかもしれません
でも、その光を見たとき、私の言葉が伝わったんだと思いました

宮司さんは二度と私達の為、いや、他の参拝客の為にも本殿の扉を開くことはありませんでした

もう二度と猫山田さんには会えないのかもしれない?
そんなことは思ってません、神社にお参りすれば、私たちの声はきっと届いているはずですから

その町からは引っ越した今も初詣には家族でその神社に行くんです、お供え物のおかかのおにぎりをたくさん作って

私のお話は以上です
最後まで聞いてくれてありがとうございました

いい話でした、猫山田さんもシラユキさんと再会できて嬉しかったのではないかと思います

ハッピーエンドな感じで終わってよかったー

猫山田さんいい人…いい神様だったね

シラユキ@大福さん、貴重なお話、ありがとうございました

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猫山田神(びょうざんでん)

ある地域で祀られている猫神。
豊穣の神の一柱でこの神が住まう地域ではよい米が育つ。

米を粗末にする者に対しては非常に厳しいので誤って「人間嫌い」の神であると認識されがち。
全うに生きる人間を尊重しており、恐ろしい雰囲気は感じない。
その地に住む人間は猫山田神のことを好いている傾向がある。

木彫りの猫の像に憑依している神だが、人のような姿に化けて人の前に現れることもある。
御神体である猫の像は神社奥の本殿にあるが、災害により本殿が崩れた際は、空き家にご神体が安置され、猫山田神そこを仮住まいにしていた。
まさか、その時の隣家の者が現れるとは何とも奇遇な話である。

好物は米と魚、特に米が好きらしい。
握り飯を猫山田神の祀られている神社に供えると、いつの間にか消えていることがある。

ユーザー「シラユキ@大福」の話は、猫山田神はただ自分の住処を修理するために復興作業を進めていただけに過ぎないだろう。
が、彼女たちが持ってきた供物、もとい差し入れのおにぎりは米好きの猫山田神に少なからず力を与えたことは間違いないだろう。

「猫山田(ねこやまだ)」というのは、人の姿に化身しているときの仮名か?


正真正銘の神であり、その本質が分かっている以上「怪異」と呼べないが、現世において異質な存在であることは間違いない。


さくらこ



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