
傲慢と怠惰の双剣
大富豪が雇っていたアサシンのために鍛冶屋に作らせたという2本の短剣。
1本はスペアだったが、アサシンはより確実な殺傷力を得るためにこの剣を両手に持って使用した。
超硬質の鉱石で作られており、切れ味は落ちないといっても過言ではない。
その刃は大剣の一撃を正面から受け止めてもびくともせず、これを使いこなせるのであれば鎧や盾も必要ないほどだという。
アサシンはこの短剣で数多の任務を成功させたが、報酬金も潤沢に集まった頃に雇い主である富豪をも殺してしまった。
丈夫さ、防御力、殺傷力、戦いにおいて必要なものを取りそろえたその武器は所有者を傲慢に陥れる。
暗殺を行うことにも飽きたアサシンはこの2本の短剣を谷底に投げ捨て、余生を怠惰に過ごしたのだという。
